全国的に有名なハウスメーカーさんが建てた住宅の塗装工事です。
まだ、築10年ちょっとで、激しい劣化は見られませんが、のちに大きな問題が発生・・・
現場調査時には、まさかそのようなコトが起こるとは思いもしませんでした。
こちらが現場調査時の全景写真です。
塗装工事も無事終わり、ツートンカラーでキレイに仕上がりました。
しかし、足場払いが終わりお施主様から思いもよらない指摘が!
「足場が当たって庇がへこんでる」
おぉ~足場屋さん、やってしまったか!?
早速、調査しましたら、確かにへこんでいます(赤丸のところ)。しかもまだ新しい!
そして、へこんでいる天板には雨水がたまっていますので何か足場材に近いものが当たったのは確実!
上村、大ピンチです!
クレーム率0%継続中の幕を下ろす時が来たと、覚悟しました。
しかし、当社が使っている足場屋さんは長いお付き合いであり、私の方針(悪い事態が発生したら真っ先にお施主様に報告する)を
理解してくれていますので、もし、足場材が当たってしまったのであれば、私に内緒にするわけがないのです。
そして、塗装工事前の足場に上がって点検中に撮影した写真を見て考察していますと、何やら怪しいものを見つけました。
屋上のシート防水にシートが破れて直した痕跡があるのです。
当初は、「ヘタクソは直し方だな。どうせハウスメーカーが定期点検の時に気づいて、簡易的に補修したんだろうな」と
思ってました。しかし、この痕跡が私を助けることになるとは・・・!
お施主様にこの写真をお見せしたところ、
「ハウスメーカーは屋根に上っていない」とのこと。
では、一体、誰がなおしたのか!?
そして、このシートの破れのちょうど真下には、凹んだ庇があり、ピンときました!
「太陽光発電を設置しようとしたことはありませんか?その際、屋根に誰か梯子を掛けて上っていませんか?」
お施主様「そういえば、ありますね」
その際、このようなフック式の梯子を掛けて屋根に上がる場合が多いんです」と、スマホで検索しお見せしました。
「このフックによりシートに負荷がかかり、
1階にある庇に当たってしまったと思われます」とお話しました。
そして、無事、お施主様も納得いただき、事なきを得ましたが
もし、足場掛け時の点検で写真を撮影してなければと思うと、
ゾッとします。